こんにちは、Yです。
今回はGARNETCROWの「英雄」について。
ストーリーが際立つ歌詞なので解釈というよりも物語にしてみました。
完全オリジナル解釈ですのでご容赦ください。
※下記より視聴可能です。
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昔々、あるところに一人の兵士がいました。
彼の国は戦いに明け暮れ、故郷が戦火になることや、
遠くの山々をいくつも越えて戦いに出掛けることもありました。
そんなある日、戦いは一時休戦となります。
連なる山を越えて、彼は懐かしい故郷へ旅路を急ぎます。
胸につかえる果たせなかった想いを抱いて。
陽は優しくふりそそぎ、故郷へ着いた時は、秋の収穫祭が始まっていました。
*
収穫祭では唄をうたっているあなたでしたが、声を掛けても、果実を贈っても、
その瞳に私の姿が写ることはなかった。
あなたの想い人への無念を果たすことができず、私は失望されてしまった。
私のこの命など、あなたの瞳に映らないのなら、侘しさがつのるばかり。
あなたへの想いを断ち切れないまま、私は戦地へ戻る事になった。
戦いの中に生きる私にとってはたかが愛。
そうとはわかっていても、その愛を求めてしまった故に、私の心は満たされない。
断ち切れない迷いの中で、私は剣を振り続けた。
戦いの中で幾度となく流れていく戦死者の血を見るとき、
無念を果たせば、彼女に愛してもらえるかもしれないという、
本当の愛ではないとわかっているむなしさと、
それでもすがるように彼女に愛される為、人を殺めているという事実は、私にいつも罪の意識を与えていた。
無念を果たせば愛してもらえると、取り憑かれたように戦地で戦う私に対し、
振り下ろされる剣には確実に戦績が積み上げられ、私には英雄という名が与えられた。
そんな名などもらっても、彼女の無念を果たせなければ英雄でもなんでもないというのに。
あぁ、川よ。
英雄と称えられるこの名を奪ってくれないか。
兵士とよばれるこの名を奪いとってくれないか。
ただの男になって、涙を流してみたい。
従者は国に、身も心も捧げることが使命。
他の誰かに捧げることはできず孤独の中にいる。
それが私の運命なのか。
あぁ故郷の懐かしい匂いがする。緑の木々が揺れて、木漏れ日があふれていたあの頃。
あぁ…こんな死地でも思い出すのは…
ただほんの少しの愛が欲しかった。
たかが愛だということも分かっていた。
満たされない心を満たそうとして、私は剣を振り続けていた。
あぁ、夜空にいる天使よ、どうかこの思いを届けてくれないか。
彼女がいるあの地へ、彼女がいるあの大空へ。
私はもう二度と帰ることはできないのだから。
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